1日5分の英語論文:豆類がダイエットに効果的?②
プロが ①タイトルの解説、②重要単語の解説、③日本語でざっくりまとめ
の順で英語論文を紹介しています。
今日は②重要単語の解説:
英語論文はフォーマットが典型化しているため、
慣れると必要な情報がどのあたりにあるか大体わかります。
そのため英語が苦手な人でも、
小説なんかを読もうとするよりずっと簡単に英語論文は読めるようになります!
今日は論文を読むうえで重要な単語やフレーズの解説です。
(※個々の論文に使用されている専門用語の解説ではなく、
多くの論文に共通して使用される言葉を中心に解説しています)
取り上げている論文はこちら:
(2017年1月20日 Food & Nutrition Research誌オンラインより)

昨日の投稿で、「たんぱく質を摂る時に動物性ではなく、
植物性のものを摂るようにすると満腹感が得やすい」
というような内容がタイトルから分かると書きました。
今回重要単語として取り上げるのは…
"randomized" = 「無作為化」
です。
研究の対象者を集めた後、
誰がどの介入を受けるかグループ分けをする必要があります。
「無作為化」とはこのグループ分けの方法です。
確率論をもとにバランスよく分ける方法で、
無作為化されている研究では
研究結果=介入の結果
ととらえることができます。
仮に無作為化ではないグループ分けをしたらどうなるでしょうか。
例えば、名前のあいうえお順で前半後半というような分け方をしたとします。
年によって人気がある名前には移り変わりがあるため、
もしかすると、あいうえお順の前半の方が年齢が低く、
後半の方が年齢が高いという可能性があるかもしれません。
そうすると、
研究結果=介入の結果ではなく、
ただの年齢差の可能性が出てきます。
男性の方があいうえお順の前半の名前が多いとすると、
研究結果=介入の結果ではなく、
ただの性別による差の可能性が出てきます。
こういったことのないよう、確率論をもとにバランスよく分け、
研究結果=介入の結果
として捉えられるようにするのが「無作為化」という方法です。
本文では下記のように使用されています。
"In total, 43 healthy, normal-weight, young men completed this randomized, double-blind, placebo-controlled, three-way, cross-over meal test."
※本ブログは最新の英語論文の紹介、英語論文を読むスキル育成のサポートを目的としており、論文の内容自体について著者の賛否は示しておりません。
健康・ヘルスケアの分野はまだ発展途上です。例えば●●が減量に有効だとある研究で示されていたとしても、別の研究では何の効果もないと示されていることは非常に多いです。一つの研究結果だけで判断するのではなく、複数の研究を読み総合的な判断をしてください。